つるし雛
2018年 03月 04日
ひな祭りのしきたり云々全く疎いわけです。
なわけで、ひな祭り関連なモノゴトはとても新鮮に目に写ります。
我が家にほど近い古民家を利用した郷土資料館で雛人形、つるし雛を飾るイベントがあるので
家人に勧めたところ、そんな遠くへ行く時間がないとにべもなく。
なので、意識から外していたわけですが
イキナリ、見に行くぞ、近いし、と。 まあ青天の霹靂というやつです。
キルト教室で、教えているキットのバリエーションで和小物雑貨なものもつくったりするのですが
参考にと行ってみてきたらしい。んで、思ったより近かったw
参考資料としてはもうOKなのだけれど、写真の撮りこぼしがあったらしく、
言い出しっべであるワタクシが撮りに行きたのなら、行ってもいいぞ、という体w
まあ、ありがたい、ということで。
ひな祭りということで、来館客も多く、撮影するのも適当に、雛飾りを見て回ります。
子供の時分は日本家屋の薄暗さに怯えるところがありましたが、
成長に連れ、障子を透けてくる光の美しさ、床や畳に写る柔らかい光のトーンに
土壁の穏やかな光の反射に、と
風土の適応しつつ生活を営みつつ、そのなかでの物語を紡ぐような明かりに
安らぐと共に美しいと思えるようになりました。
陰翳礼讃で、その気持ちに言葉が付随したわけですが、
そんな美意識を内包できる環境に育ったことは幸せだと思います。
そんな彩度のおさえた色彩と光の中に、雛飾りの鮮やかさ。
美しいですねぇ。
正絹を触ったときの感触そのままの色彩が心に馴染んでいきます。
つるし雛も愛らしいく楽しめましたが、初見の実寸5分の1の振り袖が目に止まると
また、これに引き込まれまして。
染め物、織物、仕立て、まったくもって触発されること多く
そして心が洗われた次第でありました。
資料館までは自転車(MTB)ででかけたわけですが、行きも帰りも上り坂が構えておりまして
何時もながら、電動アシスト自転車の家人は何事もなく
ワタクシは、坂の上の虚脱者で、早くコイ、という視線に抗うことなく。
心は洗われたけれど、カラダはお口からリバースしそうな。
まあ、そんなひな祭りでありました。