ヒグラシの声と雨のにおい(ジテ通080726)
2008年 07月 26日
会社を出る前にウエザーニュースのレーダーをチェックした限りでは雨にやられずに済みそうだったのに....
時刻に照らし合わせても暗い空。視界の先には雨の幕がみえる。
30分かからずに雨が追いついてきそうだ。
狛江スロープ折り返しをあきらめて、ショートコースで多摩動物公園の登坂オプションで帰ろう。
雨雲が追いつく前に坂を登りきれ!
登坂にかかるとみるみる空が暗くなる。時おり小雨が針で刺すようにぽつんと腕にあたりはじめる。
リラックスする事を意識しながらもケイデンスを上げてペースを上げる。
動物公園をすぎたあたりで雨に追いつかれた。
強い雨ではない。顔や腕に当たる雨が冷たくて気持ちがいい。
アスファルトが黒く染まる頃、道は雑木林をかすめていく。
蒸した空気のなかに雨の匂いがたちのぼり、遠くからヒグラシの鳴き声がかぶさってくる。
間違いなく、夏の夕暮れ。
身体は目一杯なのに心が穏やかになっていく。
坂のピークを過ぎると雨がやんだ。アスファルトは乾いている。
蝉時雨の中を脚をとめて坂道を下っていった。
自転車乗りの幸せなひととき.......